フクロシトネタケ (フクロシトネタケ科)
Discina perlata (fr.) (旧ノボリリュウタケ科)
2011-4-3 横浜市新治市民の森
例年より1月遅れで発生した。子嚢盤は椀形で皿型。子実層面は波形〜皺状で柄は白く太い、縦の皺襞がある。子のう胞子は楕円形で疣状突起があり完熟時嘴状突起を生じる。似たものにオオシトネタケがあるが
フクロシトネタケ Discina perlata (fr.) は針葉樹などの材状生であり、
オオシトネタケDiscina parma は広葉樹の材上生か地上性である。
Discina属比較表
Discina科 比較( 概略のみ )
種 名 フクロシトネタケ オオシトネタケ
学 名 Discina perlata Discina parma
発生環境 針葉樹 広葉樹or 地上性
 (マツ類他) (ハンノキ、カエデ、モミジなど)
肉眼的特徴 縁は内側に屈曲し、 縁はしばしば外側に屈曲する。
ところどころ黒ずむ事がある。
柄は10〜30mm 柄は30〜60mm
子のう胞子 楕円形、完熟時両端に嘴状突起 楕円形、表面は粗い網目模様
があり表面全体に不完全な 両端には10数本の刺状突起が群生
脈状の突起がある。
油球:大個 油球:小1〜中1と小2個
子のう 350〜450×16〜20μm 300〜350×25×30μm
側 糸 4.7〜7.0μm、上部は膨らみ約12μm 糸状茎2.5〜3μm上部は膨大する。
褐色泡状の内容物がある
参考文献 
Breitenbach and Kr?nzlin. 1984 Ascomycetes. P62-65
今関 本郷 1989. 原色日本新菌類図鑑(U).P269
池田良幸 2005. 北陸のきのこ図鑑 P292
勝本 謙 2010. 日本産菌類総覧  P286