Trichophaea sp. (ピロネマキン科)
Pezizalesチャワンタケ目 Pyronemataceae ピロネマキン科 
2013年12月2日横浜市都筑公園 (中G氏)
肉眼的特徴
子嚢盤径約1.5cm 椀形で無柄で、裏面中央部で土壌に着生する子嚢層面は明るい淡紫褐色から淡褐色で平滑、裏面は同様に明るい淡紫褐色で縁部には数本づつ纏った剛毛を有し、托外被にはまばらにやや長い柔毛を有している、肉は薄くもろい
顕微鏡的特徴
子嚢は円筒形薄膜基部付近では細まり柄になる、ヨード液で先端部は青色に染まるD。8個の子嚢胞子を縦に生じ160-180×8-12μm子嚢胞子は楕円形で平滑無色、ただしコンゴーレッド封入で1〜2個の油点がみられるC。胞子は子嚢内部のものは、17.5-19×10μm、外部に飛び出したものは20-25×11−12.5μm側糸は糸状で長く 先はやや膨らむ、180-200×5μm 5-6の隔壁があるE、分岐はない外皮の剛毛は子実下層から出ており、先が針状ー鈍角状で200-300×10-15μmA、数個の隔壁がある外皮の柔毛は托外皮層から出ており曲がりくねっている子実下層は伸長菌組織、托髄層は多角菌組織
考 察
ヨード反応は子嚢先端において青くなるが、子嚢盤 の縁の剛毛および托外被の柔毛の点、などPeziza にに入れるのは疑問があるように考える。

同定頂きました科博の細矢先生有難うございました。


A 子嚢盤 縁部の剛毛


D ヨード液で子嚢先端は青くなる


E子嚢胞子と側糸



Cコンゴーレッド封入